当社は Org Group の一員です。Org Group についてはこちら

人材紹介のご相談 転職・求人情報

「DE&I」とは?基本をわかりやすく解説

「DE&I」とは?基本をわかりやすく解説
Submitted by Sayoojya on

日本でもすっかり定着したダイバーシティ・多様性を更に発展させた概念である「DE&I」。

DE&Iの推進は社会全体にとってもプラスになると言われています。例えば2030年までに世界では850万人もの労働力不足が起きるという調査結果があります。日本だけでなく世界各国で人手不足、スキル不足が深刻化しており、多様な人材を活用しなければこの圧倒的な人手不足を乗り越えることは難しいでしょう。

ですが抽象的過ぎてよくわからない、とっつきにくいと感じていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。そこで今回はDE&Iとは何なのか、DE&I戦略を考える際のポイント、そして企業にとってのメリットは何なのかというDE&Iの基本をわかりやすく解説したいと思います。

そもそもDE&Iとは?

DE&Iとは “Diversity, Equity and Inclusion”の頭文字を取った略語です。それぞれ「多様性」、「公正性」、「包摂性」などと訳されますが、漢字にしてみてもよくわからないですね。

まず「ダイバーシティ」とは様々な人種、年齢、ジェンダー、学歴、能力、宗教、価値観を持つ人々がいる組織を目指そうという考え方です。

「インクルージョン」とは、多様な人材が在籍しているだけではだめで、一人ひとりが受け入れられている、尊重されていると感じられるようでなければ意味がない、という問題意識から追加されたキーワードです。これは「ダイバーシティ&インクルージョン」(D&I)として広く受け入れられるようになりました。

そして最近登場したのが「エクイティ」です。「エクイティ」とは、多様な人材はニーズも多様なので、一人ひとりが活躍するために必要なサポートを提供し、活躍の機会が均等に得られるようにしましょう、という価値提起です。

嚙み砕いて言えば、DE&Iとは多様な人材が互いを尊重し、誰もが自分らしく活躍できるような職場作りを目指そう、というコンセプトだと言うことができます。

人種・ジェンダーの多様性に応じて企業を第1~第4四分位に分けると、第1四分位群の企業の方が第4四分位の企業よりも平均を上回る業績を出す可能性が39%高いという(マッキンゼー社・Diversity matters even more: The case for holistic impact

DE&I戦略のポイント:企業文化の変革

DE&Iを根付かせるためには、上述の通り一人ひとりが自分らしく、気持ちよく働ける職場環境を提供することが大切です。そのためにはこのような価値観を大切にする企業文化の醸成が鍵となります。

この実現において、人事部が担うべき役割は大きいと言えるでしょう。例えばLGBTQ+を自認する従業員がが自分のジェンダーやアイデンティティのために会社で疎外感を感じないようにしなければいけません。

そのためにはまず、見かけやジェンダー、人種、宗教で人を判断しないような従業員教育や働きかけ、仕組みづくりが大切です。より大きな取り組みとして企業文化そのものの見直しも必要でしょう。

風土の変革は一日にして成し遂げられるものではありませんが、このような文化があれば多様な人材の定着率が高まります。このような企業には自然と多様な人材が集まるようになり、インクルーシブな採用にもつながる好循環が生まれます。

逆に、昇進・昇格で特定のマイノリティが冷遇されていたり、管理職や経営陣が多様性に欠けると、少数派が不満を抱く原因になり、離職率の悪化を招いてしまいます。

企業がDE&Iを推進するメリット

ダイバーシティ、エクイティ、イングルージョンを追求する意義は道義的なものだけではありません。DE&Iの推進にはビジネス上のメリットもあります。

表面的なポーズではなく、真に多様性を尊重する職場を実現することができれば、次のような具体的な効果が期待できます:

  • 離職率の改善:

    ダイバーシティやインクルージョンを大切にする文化を持つ企業は、そうでない企業よりも離職率が低い傾向にあります。DE&Iを浸透させることで採用コストや他の社員の負担を抑え、顧客からの信頼を高めることができるでしょう。

  • 問題解決力の向上:

    同じようなバックグラウンドを持つ人は通常、発想や着眼点、問題意識が似ています。一方、バックグラウンドが異なるメンバーは違う視点から物事を見ているので、お互いの無意識の思い込みに気が付いたり、多角的的な議論から解決策を考えることができます。多様な意見を検討し、会社が抱えている課題に対する最適解を見つけやすくなります。

バックグラウンドが異なる人の知識や経験、視点から学べることは多い。

  • 生産性の向上:

    自分が認められている、自分が力を発揮するために必要なサポートが得られる、と感じている従業員は躊躇なくスキルや才能を発揮したり、新しいことに挑戦したりすることができます。インクルーシブな職場では仕事や会社に対するエンゲージメントが高まり、全体の生産性が向上するのです。

  • 創造力の向上:

    様々な個性を持った社員が等しく、自分らしく活躍できる環境では創造力もアップします。多様な考え方を受け入れることで、それまでは排除していたかもしれないアイディアやソリューションが生まれるからです。

このように真の多様性を実現したチームは革新性と適応性に優れ、ビジネスを前進させる原動力になり得ます。

DE&Iが強みになる時代

競争や変化が激しい時代を生き残るためには、多様な人材を活かすことが一つの鍵となります。

腰を据えてDE&Iに取り組み、様々なバックグラウンドを持った人材が力を互いを尊重し、等しく活躍できるような企業文化を発展させることで、他社には真似できない強い組織が育つでしょう。

その過程では是非人材紹介会社もご活用ください。Morgan McKinleyでは採用企業の皆様により多様な候補者をご紹介できるよう、人材プールの拡大に努めています。DE&Iに関するリサーチを積極的に行い、様々なインサイトもご提供しています。

インクルーシブな採用を目指している方は是非ご相談ください。

お問い合わせはこちらから。