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御社のエース人材、大丈夫ですか?

御社のエース人材、大丈夫ですか?
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皆様はアメリカのGAFAの平均勤続年数が何年だかご存じですか? 高報酬&楽しいオフィスの代名詞のような企業でさえリテンションには苦労しています。エース人材の対応は入社後が肝心です。貴社のリテンション対策は大丈夫ですか?

今のチームに足りないものを見極め、それを補う人材を採用したとしましょう。(地頭がよく、ITに強いがビジネスセンスもきらりと光る。英語ができてストレス耐性があって、重役相手の交渉にも物怖じしない度胸と謙虚さの絶妙なバランスを備えた、伸びしろたっぷりの20代後半の好人物、といったところでしょうか?!)
 
面接に出た社員には企業理念や自社の魅力を余すところなく語らせ、福利厚生まで丁寧に説明し、土壇場で登場したライバル会社のオファーにも競り負けることなく、ようやく獲得したエース級の人材。
 
オンボーディングまでの紆余曲折をうぶさに見てきていると、これでめでたしめでたしと言いたくなりますが、現実はそう甘くありません。このユニコーン人材を何年繋ぎとめられるか。本当の戦いはここからです。
 
世界の一流企業でさえ有能な人材のリテンションには苦労しているのですから、「うちの会社は大丈夫」などというのは危険な幻想です。
 
機械学習を利用して給与関連情報やキャリアアドバイスを提供する米国の Paysa という企業が公開しているデータによると、GAFAをはじめとする大手テック企業の平均勤続年数はなんと2年未満だそうです。(2017年調べ)この中で最も優等生であるフェイスブックでさえ、平均勤続年数は辛うじて2.02年とあります。採用に費やした労力を思えば衝撃的な短さです。

御社のエース人材、大丈夫ですか?

 

シリコンバレー系の企業といえば、無料の社食、バースデーに受けられるマッサージ、フリーアドレス制、オフィスで遊べるゲームなど、会社にわくわくするような仕掛けが有名です。教師をしている友人によると、生徒たちに世界各地のGoogle社のオフィスを見せると大好評なんだとか。(Youtubeで見ることができます。おすすめはチューリッヒです!)でも、このデータはそれだけでは社員は繋ぎ留められないということを示しています。
 
では、有能な人材を辞めさせないためにはどうすればよいのでしょうか?

1.やりがいのある仕事をさせること 

かつてスティーブ・ジョブスはこう言いました:

It doesn't make sense to hire smart people and tell them what to do; we hire smart people so they can tell us what to do.
(頭がいい人たちを雇って、彼らにあれをやれこれをやれと仕事を指示するのはナンセンスだ。Appleでは、これから何をすべきかこちらが教えてもらうために頭がいい人を雇うのだ。)

そう、せっかく苦労して優秀な人材を雇ったのに、その人に手枷足枷をはめてポテンシャルを発揮できないようにしてしまうのはもったいないことです。面接では柔軟な発想力や斬新なアイディアを評価して採用したはずなのに、入社後なぜかルーチン業務を担当させる。Morgan McKinleyで転職相談を受けていると、こういったケースが多いことに毎度驚かされます。
 
有能な人材ほどやりがいのある仕事を必要としています。彼らの創造力や好奇心、批判的思考力を飼い殺しにしてはいけません。ディスラプティブを求めるなら、まず自分の固定観念を破壊することから始めるのが近道です。


2.社員を知る努力をすること

「言うは易し」ですが、チームの一人ひとりがどんな人間なのかを知る努力をすればリテンション率はかなり改善します。
 
会社や上司が時間を惜しまずこうした努力を続ければ、社員は「自分は大切にされている」と感じます。彼らが日々何を考えているのか、何を大事に思っているのか、本当に知っていますか?何にやりがいを感じるのかを知り、どうすれば彼らが貢献できるかを一緒に考えてあげましょう。
 
仕事のこともプライベートのこともいつでも気軽に相談していいよ、というオープンドア・ポリシーは有効的です。エース人材の更なる成長をお膳立てするのは上司の大切な役目だと心得るべきでしょう。 

3.お金を惜しまない

「人」が大切だと思うなら、お金を惜しむべきではありません。
 
スキルアップを促し、習得を応援しましょう。CPAの受験なら、そのための早退を快く許す、MBAのケーススタディに自社のデータを使うことを許可する、アイディアのブレストを手伝う。Morgan McKinleyで見る限り、このように資格取得にかかる費用を会社負担にする企業も増えてきています。
 
こうしたサポートは、「合格後2年は退社できない」「X年かけて返済」といった条件付きのものもありますが、勉強しようと思わせるインセンティブとしては十分に機能しているようです。

4.年収面でもしっかり報いる

キャリアコンサルタントとして(少なくとも個人的には)給与が一番大事だとは思いません。しかし、疎かにすると痛い目にあいます。お金がないと生活できないという基本的なニーズだけでなく、待遇は自分がどれだけ会社に大切にされているかを図る物差しでもあるからです。もしも同僚が自分よりもたくさんもらっていると知ったら?ライバル会社の方がたくさん給料がもらえるとしたら?
 
いい仕事をしてくれている、と思う社員には、少なくても市場平均程度は支払うべきです。
 
フレックスタイム制や無料の朝食も魅力的ですが、+100万円の現金収入とどちらがいいかと言われたら、判断はそう難しくはないでしょう。うちの会社のプロジェクトの方がおもしろいと思っても、それは上司としてのひいき目でしょう。他社の仕事だっておもしろいのですから、それだけで慰留できると思うのは早計です。
 
市場平均がわからない、という方は是非Morgan McKinleyの給与ガイドをお役立てください。業界・職種や経験年数ごとに最新の市場動向をまとめています。
 
エース人材が末永く御社で活躍できますように!