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コロナ時代の職場づくり

コロナ時代の職場づくり
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新型コロナウイルスによって世界経済は大きな影響を受け、これまで私たちが当然と思っていた仕事の様式が劇的に変わりました。在宅勤務という場所の変化、ウェブ会議などツールの普及、リモートで働く社員のエンゲージメントをどう維持するかいう新手の課題。手探りでとにかく必死で対応してきた、というのが正直な感想ではないでしょうか。しかし、日本でも緊急事態宣言が解除され、今後どのようにして社員の安全を確保するか?を考えるステージに入っています。

在宅勤務という場所の変化、ウェブ会議などツールの普及、リモートで働く社員のエンゲージメントをどう維持するかいう新手の課題。手探りでとにかく必死で対応してきた、というのが正直な感想ではないでしょうか。しかし、日本でも緊急事態宣言が解除され、今後どのようにして社員の安全を確保するか?を考えるステージに入っています。

感染拡大のスピードが鈍化し、規制を緩める国も出てきていますから、企業としては一国も早く活動を再開したいのが本音でしょう。しかしまずは現在の状況においてオフィスと自宅、どちらがより生産的な勤務環境かを慎重に検討する必要があります。言い換えれば、「移動制限やソーシャルディスタンスといった縛りがある中で本当にオフィスに戻るメリットはあるか?」ということです。

目次:

  • オフィス回帰にあたり人事が果たすべき役割とは? 
  • オフィスで取り入れたい感染対策とは? 
  • 「コロナ後」の未来のオフィスとは? 
  • Morgan McKinley上海オフィスから
  • 在宅勤務の方がよいという社員がいたら? 

オフィスに戻ることが最善だと判断した場合、ある程度の時間をかけて、段階的に戻すのが現実的でしょう。どのようなやり方で進めるにしても、社員の安全を第一に考えていることがきちんと伝わるようでなければいけません。従業員の健康とウェルビーイングには細心の注意を払いましょう。


オフィス回帰にあたり人事が果たすべき役割とは?

人事に携わる皆様は新型コロナウイルスの発生以降、ポリシーのアップデートや経営陣のサポートなど、様々な対応に追われている (※英文のみ)と思います。在宅勤務が終わってもまだ当面は忙しい状態が続くでしょう。人事として、従業員の職場環境や通勤に関わる不安や課題を解決しなければいけないからです。


従業員をオフィスに復帰させる場合の鍵は「教育」と「コミュニケーション」です。


外出制限やロックダウン後に職場に復帰することについて、不安や恐れを抱いている社員もいるでしょう。人事としてはこうした不安を乗り越えるサポートをするだけでなく、リスクの認知を促すことも必要です。対処方法としては、どうすれば自分や周囲へのリスクを適切に低減できるかを教える研修プログラムが有効です。

また、不安や懸念事項への対応だけでなく、オフィスに復帰するメリットについての教育も欠かせません。「憧れの在宅勤務」(※英文のみ)という幻想を(大なり小なり)打ち砕かれ、同僚とのやりとりを懐かしく感じ、通勤ラッシュに耐えてでも早くオフィスに戻りたいと思っている人も少なくないはずです。


オフィスで取り入れたい感染対策とは?

オフィスへの復帰を計画している企業では、職場における感染対策(※英文のみ)が最大の関心事項でしょう。社員が安心して働けるように、政府や自治体などによるソーシャルディスタンスの指針に従い、オフィスのレイアウトや動線を見直す必要があります。


以下、職場の感染対策として考えられる14項目をリストアップしました。あなたの会社で実施できそうなものはありますか?

  1. 通勤の際は公共交通機関を避けるよう促す。徒歩・自転車・マイカー通勤では感染リスクを大幅に低減できます。
  2. オフィスの人口密度をコントロールするため、一人当たりの専有面積を定める。デスクを大きくすることでも、スペースを確保できます。
  3. 使い捨ての紙製デスクマットを配布する。退社時に廃棄し、毎朝取り換える。
  4. 可能な限り、密閉空間となるエレベーターではなく階段の利用を促す。
  5. 個人用の防護具を供給し、使用方法を指導する。
  6. 消毒などのディープクリーニングの頻度を増やす。
  7. 社屋にいる場合はマスクの使用を必須とする。
  8. ジェルやスプレーなどによるアルコール消毒ステーションを入口に設置する。
  9. エレベーターやロビーには人数制限を設け、密閉空間での密集を防ぐ。
  10. 多くの人がたくさんのものに触れる給湯室や休憩エリアなどを一時的に閉鎖する。
  11. 時差出勤やシフトを導入したり、週の何度かは在宅勤務を継続したりして、多くの人が一斉に出社・退社するのを防ぐ。
  12. 窓を開けて換気を徹底する。
  13. ソーシャルディスタンスを促す張り紙を目につきやすい場所(デスクの周囲、廊下、エレベーター内など)に掲示する。
  14. 一方通行などを取り入れて動線を整理する。

職場での感染対策を徹底することは企業の責任であるだけでなく、社員を大切に思っているというメッセージでもあります。これは従業員エンゲージメントやリテンションの改善においても非常に大切なことです。

「コロナ後」の未来のオフィスとは?

上述した感染対策は比較的低予算で手軽に導入できるものばかりですが、第二波・第三波や将来の感染症に備えるためにオフィスの本格的なリノベーションを進めている企業もあります。間仕切りなどがないオープンプランオフィスを変更したり、廊下や間口を大きくする、といったものです。

しかし最も投資が集中しそうなのはコンタクトレス(非接触型)先端技術の導入です。

アラブ首長国連邦のシャルジャ首長国にある廃棄物処理業者は、コロナ前に新社屋にコンタクトレスの通路(※英文のみ)を採用すると発表していました。ドアはモーションセンサーや顔認識で自動的に開き、スマホアプリでエレベーターを呼べる(コーヒーも頼めるようです)など、ビル内の移動がほぼタッチレスでできるということです。

感染症の約8割は何らかの表面を介して間接的にうつると言われており、ハンズフリーの世界は「ニューノーマル」になるかもしれません!

Morgan McKinley上海オフィスから:

Morgan McKinley上海では世界に先駆けて社員がオフィスに戻っており、現在実施中の感染対策について教えてもらいました。

「オフィスの給湯室・キッチンは使用禁止になっています。昼食はランチルームではなくデスクでとり、エレベーターは6人までいう人数制限が徹底されています。オフィス復帰は段階的で、一週間に3分の1ずつ戻っています。朝のラッシュアワーを避けるため今後も2~3か月はフレックスタイム制での出勤となります」

在宅勤務の方がよいという社員がいたら?

これまでご紹介してきた内容は、すぐにではないにせよ社員がオフィスに戻るという前提でのお話です。しかし、全ての社員にとってそれが最善のやり方とは限りません。

高リスクの社員や、高リスクの人と頻繁に接する社員、或いは単にオフィスに戻るのがまだ恐いという社員がいれば、在宅勤務の継続を認めた方が得策でしょう。この場合、デスクやオフィスチェアの購入支援など、その社員がリモートワークを続けやすいように会社としてできることはないか考えてみてはいかがでしょうか。

リモートワークが新常態になる社員が多いようなら、自宅でも生産的に仕事を進められる環境づくりが欠かせません。人事としての腕の見せ所です!

一人ひとりに寄り添ったサポートを心がけ、一緒にがんばりましょう!